外壁塗装に直接関係は無い部分もあるのですが、外壁塗装工事の時に、施主様から『この白い汚れは?』というようなご質問を受ける事もありますので、今回は、エフロレッセンスに関して少し書かせてもらいます。
あなたの家の外壁、白く汚れていませんか?
外壁が白く汚れ変色したように見える現象が「エフロレッセンス」です。
エフロレッセンスが発生すると、家の美観を損ねますが、エフロレッセンス自体が家の性能に悪影響を与えるわけではありません。かといって、放置しておくといずれ家の劣化を促す可能性があるため、初期段階での対策が大切です。
ここでは、エフロレッセンスが発生する原因と対策について、ご紹介したいと思います。
◆エフロレッセンスとは?
エフロレッセンスとは、コンクリートやレンガ、石材などの表面に発生する白い粉状の物質のことです。別名「白華現象」とも呼ばれます。
主に炭酸カルシウムやその他の塩類で構成されているため、見た目が白い粉や結晶状です。
エフロレッセンスは、表面に薄く広がるほか、塊状に固化する場合もあります。
粉状の場合は指でこすると簡単に落とすことができますが、結晶化が進むと硬くなり落とすのが難しくなります。
◆なぜ現れる?エフロレッセンスの原因
エフロレッセンスが発生する原因は、主に漏水です。
コンクリートなどの建材の中にある水酸化カルシウムなどの成分が水に溶け出し、その水が徐々に建材の表面に染み出し、空気中に含まれる炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムを作ります。それが乾燥して水分が蒸発することで結晶化し、白く目に見えるようになります。
建材に含まれる成分もエフロレッセンスの発生に深く関わっています。
セメントの中に含まれている水酸化カルシウムは、コンクリートの水和反応によって生成される化合物で、非常に溶解しやすくエフロレッセンスの主要成分となっています。
炭酸カルシウムやアルカリ炭酸塩、アルカリ硫酸塩などもエフロレッセンスを構成する成分となります。
また、気温や場所の影響でエフロレッセンスが発生しやすくなる場合があります。
建材の内部にある水分が蒸発してしまえばエフロレッセンスは発生しにくいですが、水分が蒸発しにくく乾燥に時間がかかる場所はエフロレッセンスが発生しやすくなります。
例えば、日当たりの悪い場所や北側の外壁などが該当します。
さらに、海岸近くに家がある場合、風によって海水由来の塩分が運ばれ、外壁や屋根の表面に付着することで、エフロレッセンスが発生する可能性が高まります。
◆被害を防ぐ!初期対策の重要性
エフロレッセンスには「一次エフロレッセンス」と「二次エフロレッセンス」のタイプがあり、一次エフロレッセンスの状態であれば対策を行うことで家への影響を最小限に抑えることができます。エフロレッセンスを発見したら状態をチェックして対策を行うことが重要です。
ここで、一次エフロレッセンスと二次エフロレッセンスについて、ご紹介します。
【一次エフロレッセンス】
・建材の初期養生過程で一次的に発生する
・建材に含まれる水分が塩類を表面に運び出し蒸発することで発生
・時間が経つと自然消失している場合が多い
・大きな問題にならない
【二次エフロレッセンス】
・建物が完成した後に長期間経ってから発生する。持続的。
・気温や環境などの外的要因によって引き起こされる
・自然消失することはなく対策が難しい
・建物へ大きな影響を与える
二次エフロレッセンスは家の美観を損ねるだけでなく、長期的には建材の劣化を促進して、家の寿命を縮めることになるので、適切な対策が重要です。
◆根本解決へ向けた対策法
エフロレッセンスが発生した場合、建材内部への水分の浸入やひび割れなどの可能性があるため、対策を行いましょう。
エフロレッセンスの対策法としては、発生前の予防と発生後の除去があります。
エフロレッセンスを予防するのに最も重要なのが、水分の浸入を防ぐことです。
防水処理が有効です。
例えば。。。
・外壁や屋根に高品質な防水塗料を使用して、定期的に再塗装する
・雨樋や排水系統の定期的なメンテナンス
・堀や擁壁の水はけを良くする
・シーリング材をチェックして、劣化している箇所を補修する
水分が浸入しやすい箇所に防水処理を行っておけば、エフロレッセンスの予防となります。
エフロレッセンスの除去方法としては、ブラッシングや高圧洗浄、専用の洗浄剤や酸性溶液を使用する方法があります。
ブラッシングで除去する場合は、柔らかいブラシを使用して軽くこすり落とします。力を入れすぎると、建材を傷つけてしまうため注意しましょう。
高圧洗浄を行う場合は、圧力設定が重要になります。圧力が強すぎると建材を傷つける可能性や、水分を建材内部に押し込んでしまう可能性があり、逆効果となってしまいます。
専用の洗浄剤や酸性溶液を使用する場合は、建材の種類によっては変色したり劣化を引き起こしてしまう可能性があるため、使用する前にはしっかりと確認することが大切です。
エフロレッセンスを除去後、撥水剤を塗布すると水分の浸入を防ぐことができ、エフロレッセンス防止が期待できます。
◆まとめ
エフロレッセンスが発生すると、家の美観を損ねてしまいます。
エフロレッセンス自体が家の構造的な問題を直接引き起こすわけではありませんが、長期間放置すると、建材の耐久性が低下したり、ひび割れの拡大などの問題が引き起こされます。
そのため、エフロレッセンスを発見した場合は、早めに対応することが大切です。
エフロレッセンスは適切な対策を行うことで大幅に軽減できます。水分の浸入を防ぎ、発生した際には除去をする。定期的なメンテナンスが有効です。
今回はエフロレッセンスに関して少し書かせてもらいました。
対応が難しいエフロレッセンスですが、こまめな掃除と、劣化している箇所の適切な補修で少しは軽減させる事は可能です。
外壁塗装に直接関係はありませんが、気になっている方は、ぜひご相談、お願いします。
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