外壁塗装では一般的に、下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りが行われます。
3回塗りの中でも一番重要だといわれるのが「下塗り」です。
ここでは、下塗りの3つの重要な役割についてや、下塗りの塗料の選び方についてご紹介します。
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外壁塗装の下塗りとは
外壁塗装の下塗りとは、上塗り塗料の機能を十分に発揮させるための下準備の工程です。
外壁塗装では、外壁に3回あるいは4回の塗装を実施して、はがれにくく綺麗な外壁を仕上げています。
下塗りは1回目の塗装の工程であり、どのような外壁にも行う、とても重要な工程です。
下塗りをおろそかにしてしまうと、外壁塗装は失敗してしまうといっても過言ではありません。
下塗りの3つの重要な役割
それでは外壁塗装において、下塗りの3つの重要な役割をご紹介します。
1.密着性
外壁塗装で使用される中塗り・上塗りの塗料には、密着性の機能がありません。
そのため、下塗りなしで塗装してしまうと、塗料がはがれやすくなります。
ですので、下塗りをすることで下塗りの塗料が、外壁材と上塗り塗料をつなぎとめ密着させる役割をしています。
また、塗り替え時には外壁に発生している細かいひび割れや経年劣化による凹凸などを、下塗りすることで平滑化し、中塗り・上塗り塗料の密着性を高めます。
2.吸い込み防止
外壁は、経年劣化とともに塗料を吸い込みやすくなってしまいます。
特に木材やコンクリートの外壁は、吸い込みが激しくなります。
上塗り塗料が吸い込まれてしまうと、見た目が悪くなり、きれいに仕上げられません。
そこで、下塗り塗料を吸い込ませることで、上塗り塗料が下塗り塗料とうまく密着でき、きれいな仕上がりとなります。
外壁の劣化が激しい場合は、下塗りを何度も重ね塗りしなくてはいけないため、塗料の費用や時間がかかってしまいます。
3.発色
下塗りには、発色をきれいに見せる効果があります。
下塗り塗料は白色であることが多く、上塗り塗料の発色を良くしてくれます。
下塗りをしないで上塗りをすると、元の外壁の色が透けてみえて、見た目が悪くなってしまうことがあります。
◆下塗り塗料の選び方
下塗り塗料を選ぶ際には、上塗り塗料や外壁材との相性を確認すること、外壁の劣化状況や進行具合の把握することなどが大切です。
これらのことを確認して、対応できる下塗り塗料を選びましょう。
＊下塗り塗料の主な3種類
外壁塗装の下塗り塗料には主に「シーラー」「プライマー」「フィラー」の3種類があります。
それぞれの特性についてご紹介します。
【シーラー】
シーラーは、外壁材と中塗り・上塗り塗料との密着性を高めること、塗料の吸い込みを防ぐことができる抗浸透機能を持っている下塗り塗料です。
シーラーを塗ることで、外壁のシミやひび割れがふさがれて平滑化するため、中塗り・上塗り塗装の仕上がりがキレイになります。
シーラーには水性・油性があります。
水性タイプはコンクリート、モルタル、石こうボードなどの外壁材にのみ使用できます。
それ以外の外壁材には油性タイプを使用します。
油性タイプは密着力が高く、浸透性も高いため、外壁材の強度も高められます。
【プライマー】
プライマーは、基本的にはシーラーと同様な特性を持った下塗り塗料です。
さまざまな外壁材に対応できますが、鉄やステンレス、アルミなどの金属系サイディングボードやパネルに使用されることが多いです。
プライマーにはサビ落としの効果はないので、外壁材にサビが発生している場合には下塗り前に除去する必要があります。
【フィラー】
フィラーは、シーラーやプライマーにパテ機能を加えた下塗り塗料です。
ドロドロとした粘り気のある材質をしていて、外壁のシミやひび割れ、凹凸を平滑化することができます。
粘り気のある材質を利用して、フィラーを厚く塗って外壁の表面に柄や模様をつけることも可能です。
フィラーの中には、微弾性フィラーという塗膜が柔らかく伸びる性質をもった塗料もあります。
その性質から、建物の動きに追従してひび割れが起こりにくくするため、モルタルなどのひび割れが起きやすい外壁材に使用されることが多いです。
＊自分の家に合う下塗り塗料の選び方
下塗り塗料を選ぶ際には、まず自分の家の外壁材が何かを確認しましょう。
その外壁材の種類や状態に適した下塗り塗料を選ぶようにしましょう。
下塗り塗料は白色を選ぶと、中塗り・上塗り塗料の発色を良くすることができます。
まとめ
下塗りの3つの重要な役割と塗料の選び方についてご紹介しました。
＊下塗りの3つの重要な役割
1.中塗り・上塗り塗料を外壁材に密着させる
2.中塗り・上塗り塗料の吸い込みを止める
3.塗料の発色をきれいにさせる
＊下塗り塗料の選び方
塗装する外壁の材質や状態に適した下塗り塗料を選ぶ。
＊下塗り塗料の主な3種類
・シーラー＝しっかりと均一な塗装ができるため、よく使われる下塗り塗料。水性・油性がある。
・プライマー＝鉄、鋼板など金属系サイディングに使われることが多い。水性・油性がある。
・フィラー＝パテ機能をもっている。
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