外壁塗装で使用する塗料の種類に「弾性塗料」があります。 弾性塗料とはどのような塗料なのでしょうか?
外壁塗装の弾性塗料について、ご紹介します。
◆弾性塗料とは?
弾性塗料とは、高い伸縮性を持ち、ひび割れが起きにくく防水性の高い塗料です。
弾性塗料は特殊な塗料なので、弾性塗料の施工には専門の知識が必要なため、弾性塗料で塗装する際は必ず専門業者に依頼しましょう。
専門の知識がない人が弾性塗料で塗装した場合、十分な効果が発揮されなくなってしまいます。
弾塗料の種類性
弾性塗料の種類には「高弾性塗料」と「微弾性塗料」があります。
・高弾性塗料
20℃の環境で120%以上伸びます。
高弾性塗料の基準はJIS規格で明確に定められています。
・微弾性塗料
20℃の環境で50~100%程度伸びます。
微弾性塗料の基準は特に何かで定められているものではなく、慣習的な定義となっています。
微弾性塗料は2~3年で弾性がなくなってしまいます。
弾性塗料の色について
弾性塗料は特殊な塗料ですが、色の種類や数に関しては他の塗料と大差ありません。
弾性塗料のメリット
塗膜がひび割れしにくい
弾性塗料は高い伸縮性を持つため、塗膜がひび割れしにくくなっています。
ひび割れしにくいと、外壁の見栄えが悪くなることを防げますし、雨水の浸入も防げます。
外壁は、車の振動や地震の影響でわずかに動くことや、紫外線や雨風の影響もあり、ひび割れが発生してしまいます。
一般的な塗料を使用している場合は、外壁にひび割れが発生すると塗膜も同様に割れてしまいます。
しかし、弾性塗料を使用していると伸縮性があるため塗膜が伸び、ひびの表面化を防ぐことができます。
塗膜にひび割れが発生すると、そこから雨水が浸入して内部の建材を傷める恐れがあるため、弾性塗料でひびの表面化を防ぐことができれば、雨水の浸入を防ぐことができ、内部の建材を守ることができます。
防水性が高い
弾性塗料は、外壁に密着する性質を持っているため、雨水が塗膜の内側に浸入しにくく、防水性が高くなっています。
厚めに塗ることでさらに防水性の向上が期待できます。
モルタルの劣化を防ぐ
外壁の素材の中でも、モルタルはひび割れが起きやすい外壁です。
そのため、弾性塗料を使用することでひび割れを防ぎ、モルタル外壁の劣化を防ぐことができます。
弾性塗料のデメリット
・耐用年数が短い
弾性シリコン塗料の耐用年数は8年~12年程度といわれています。
非弾性シリコン塗料の耐用年数は8年~15年程度といわれているので、比較すると耐用年数がやや短くなってしまいます。
分厚く塗ることで耐用年数を延ばすこともできますが、その分、費用が高くなってしまいます。
・膨らみやすい
弾性塗料は防水性が高いため、通気性が低くなってしまいます。
そのため、内側から外側へ湿気を逃すことが難しく、塗膜の一部が膨らんでしまうことがあります。
膨らんでしまった塗膜は放っておいても元に戻らなく、見た目が悪くなってしまいます。
このことから、弾性塗料の使用が以前より少なくなったといわれていますが、最近では通気性を高めた弾性塗料が販売されています。
・施工には専門知識が必要
弾性塗料の塗装には、専門の知識や熟練の技術が必要不可欠です。
外壁塗装では、塗装前には高圧洗浄で外壁の汚れを落とし、その後、十分乾かしてから塗装を行います。
この時、完全に乾く前に塗装を開始してしまうと塗膜が膨らんでしまいます。
こういった失敗を防ぐためにも依頼する業者を慎重に選ぶ必要があります。
弾性塗料を使用した施工方法
・単層弾性仕上げ
シーラーと呼ばれる下塗り材を1回塗った後、単層弾性用の塗料を2~3回塗ります。
施工が簡単で工期が短く、費用も安く抑えられます。
塗膜に厚みを持たせることで、ひびへの追従性を高めていますが、弾性が長持ちせず、シリコン塗料でも8年~12年程度で効果が失われてしまいます。
戸建住宅の塗り替えでは一般的に使用される工法です。
・複層弾性仕上げ
シーラーを1回塗った後、高弾性塗料を2回、仕上げの塗料を2~3回塗ります。
単層弾性で仕上げるよりも塗膜に厚みが出るので、防水性が圧倒的に高くなります。
耐用年数も10年~20年程度と長くなりますが、作業工程が多く手間がかかり、材料費や人件費がかさむため、費用がかなり高くなってしまいます。
・微弾性塗料仕上げ
微弾性フィラーと呼ばれる下塗り材を1回塗った後、上塗り用の塗料を2回塗ります。
微弾性フィラーは伸縮性を持つ下塗り材で、上塗り用の塗料は一般的なシリコン塗料やフッ素塗料などを使用します。
下塗り材を厚く塗るほど高い性能を発揮しますが、弾性自体は2年~3年ほどでなくなってしまいます。
弾性は失われますが、上塗り材が残っていれば塗膜が外壁を保護するので、頻繁に塗り替える必要はありません。
弾性塗料に関しまして、色々と書かせて頂きましたが、簡単に書かせて頂きますと、窯業サイディングの外壁の場合は、弾性塗料、微弾性塗料など弾性系の材料を使う事はありません。
弾性塗料を使うのは、メインはモルタル外壁のパターンになります。
また、記事の中にも書かせてもらいましたが、モルタル外壁でも下地の状態や、雨水の侵入が考えられる場合は、弾性塗料での塗装は控えるべきです。 後から、膨れなどの症状になりかねませんからです。。
今では、モルタル外壁であっても、微弾性塗料を下塗りに塗装して、上塗りとして、シリコン樹脂、フッ素樹脂などの塗装を行うのが一般的な仕様になってきています。
また、ジョリパット、ベルアートなどの意匠性の高い塗料で塗装されている外壁の場合は、弾性塗料を使うのは失敗のもとです。。
必ず透湿性の高い、湿気を逃がすタイプの材料での塗装がお勧めとなります。
塗料の選定も、外壁塗装では非常に重要なポイントです。 神戸市近隣で外壁塗装、屋根塗装をお考えの方は、ぜひ当社にお問い合わせお願いいたします。
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