外壁塗装を行う前や、実際に外壁塗装、屋根塗装の見積もり依頼をされた場合、下地処理という項目があったりすると思います。
ここでは、外壁塗装の下地処理と、下地処理の重要性に関して少し書いてみます。
下地処理について
そもそも、下地処理とは?
外壁塗装、屋根塗装というと塗装がメインになってますし、お問い合わせなどでも、どんな塗料を使って塗装するのか? 塗装回数は何回?というような事が良くご質問になったり、ネットでの外壁塗装に関しての検索を見てみても塗料の種類、塗装の回数などが多く検索されていて、下地処理に関しては、あまり注目度が無いように思います。
しかし、外壁塗装、屋根塗装に限らず、塗装で最も重要な部分と言っていいのが下地処理になると思います。
この下地処理をいい加減にしていたり、それぞれの部分にあった下地処理を行っていないと、折角、高級な塗料で塗装したり、塗回数をしっかりと行ったとしても、意味がないという事になるのです。。
それだけ、下地処理は重要という事です。
外壁塗装、屋根塗装の最初に行う下地処理
塗装業者によって、見積もり時の書き方も違うという事もあるとは思いますが、最も最初に行うべき塗装工事の下地処理は、高圧洗浄だと思います。
高圧洗浄は、今では戸建て住宅でも一般的な作業になっていますが、私が塗装業を始めた35年ほど前は、まだまだ高圧洗浄を行わずに塗装を行っていた業者も多数ありました。。
そのせいで、塗装してもすぐに捲れや剥がれが起きると言ったクレームなども良く聞きました。
当社の場合は、私が塗装業を始める前から、外壁塗装時に高圧洗浄を行っていたので、ある意味、当たり前の作業という感じでしたが・・
高圧洗浄も、詳しく書きますと、高圧の圧力の違いもあって、超高圧などもあるのですが、一般的な戸建て住宅の場合は、10MPa程度の圧力で洗浄する事になっています。 実は、ホームセンターなどで販売されている小型の家庭用高圧洗浄機の場合は、そこまでの圧力が出ず、出たとしたも非常に狭い範囲のみになるので、綺麗に洗浄できていないという事になります。
外壁塗装業業者の場合は、エンジン式の高圧洗浄機で洗浄するという事になります。
洗浄により、劣化した塗膜の除去、外壁に付いている苔、埃、ゴミの除去を行います。
塗装前に、塗る部分を綺麗にしておかないと、埃やゴミの上に塗装した場合は、その部分から剥がれや捲れが起きるという事になります。
特に屋根の場合は、劣化した塗膜に苔が発生している事が多く、屋根塗装で捲れや剥がれなどが起きる原因の最大が、この高圧洗浄がキッチリとされていないという事になると思います。
鉄部の下地処理
鉄部の下地処理としては、ケレン作業と言われる錆落としなどになると思います。
錆部分だけでなく、塗膜の下が錆ているという場合は、その部分が膨れていたりする事も多いので、キッチリとそのような部分は除去して錆を綺麗に落とすというのが必要です。
旧塗膜が錆ていると、ペロペロと浮いているという場合が多いです。 このような部分をしっかりと除去してからの塗装を行わないと、錆の発生も早くなりますし、外壁や屋根と同じく、剥がれや捲れの原因になってきます。
錆の状態によっては、手工具だけでなく、電動工具などを使って、旧塗膜を全て撤去するという必要が出てくる事もあります。
また、錆ていないくても、塗膜の表面に細かい傷をつけるという事も塗装の下地処理の一つだと思います。 足付けと言われる事もあるのですが、塗膜に傷をつける事で、新規に塗装した塗料との密着部分を増やすという事になります。
ですので、錆ていない部分は、何もせずに塗装をするという事も出来そうですが、塗料の密着を考えると必要な作業になります。
木部の下地処理
木部の場合も鉄部と同じですが、木部の場合は、錆にはならずに、木部自身が腐っているというパターンが多いです。
旧塗膜が捲れるのも塗膜の下部分が腐ってきて、塗膜のみが捲れるという事になってきます。
木部に関しても、塗装している部分に密着せずに浮いている塗膜は全て除去する必要があります。
腐っている部分を綺麗に除去すると、その部分に木部専用の補修材などで補修を行ってから塗装するという事も必要になってきます。
簡単に作業できる事からシーリング材を詰めるという事もあるとは思いますが、実はシーリング材などで補修すると、逆にシーリング材周辺に雨が溜まって、より一層 腐りやすくなってしまう場合もありますので、注意が必要かも知れません。
木部に関しては、2度目、3度目の塗装を行って、状態があまり良くない場合は、板金で巻くという作業に変更する方が、今後のメンテナンスを考えるとお得だし、綺麗というパターンもありますので、考えると良いかも・・と思います。
樋などの下地処理
樋などは硬質塩ビと言われる素材になります。 その昔、塗料の種類も少なかったり、価格も高かったりした時は樋などの硬質塩ビも木部や鉄部に使われていた合成樹脂塗料などが塗装される事もありました。
しかし、この合成樹脂塗料は、密着があまり良くないので、数年後に塗膜が剥がれるという事が実に多くありました。
今では、20年近くメンテナンス、塗り替えを行っていたい住宅の場合は、そのような酷い状態のパターンもあります。
塗料の問題もありますが、硬質塩ビに関しても、先ほど鉄部の下地処理部分で書いたように、キッチリと目荒らし、足付けを行う事が重要です。
また、当社の場合は、密着の事を考えて2液性のシリコン樹脂などでの塗装を行っています。 やはり1液の塗料とは違い2液性の塗料は、キッチリと硬化しますし、その密着度は高いです。
硬質塩ビなどは密着があまり良くないので、専用の下塗り材をつかっているという場合もありますが、実際には塗料メーカーの仕様書を確認しますt2液性のシリコン樹脂などは、直接の塗装が可能という事も書かれていますし、当社の場合は10年以上前に行った2液性ウレタン樹脂塗装の住宅でも問題はありませんので、あえて工程を増やしたり、塗料を多く使い施主様に無駄にお金を使わせるという事はしないスタンスで塗装を行っています。
最後になりましたが、下地処理は、最初にも書いたように、メインに考えられたり、多くの方々が注目している部分ではないかも知れません。
しかし、塗装では非常に重要な工程になりますので、塗装のみの価格で比べるだけでなく、しっかりと下地処理や適切な塗料が使われているのかも重要という事になります。
ただ、価格が安いのみの工事の場合は、あまり目の付かない、この下地処理部分をあまり行わないや、外壁塗装には、使用する塗料は明記されていても、付帯部と言われる部分には、何の塗料を使っているのかが分からないというパターンもあるので気を付けて欲しいと思います。
神戸市近隣で外壁塗装、屋根塗装が気になっているという方は、まずはお問い合わせ、よろしくお願いいたします。
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