外壁塗装、住宅塗装での下塗りという表記に関して、少し書かせてもらいます。
実は、塗装工事に関しては、下地処理、下塗りなど下という文字が入る作業がありますが、塗装屋としては、この下の付く作業は重要な作業だと思っています。
下地処理としての高圧洗浄(洗浄)でも書かせてもらいましたが、下地を綺麗に洗い、旧塗膜の劣化した部分や苔などを落す事を行わないと、せっかく高級で高耐久な塗料を塗装しても密着が悪いと剥がれや捲れの原因になる事が高いです。
それと同じで、下塗りに関しても中塗り、上塗りなどよりも重要だったり、現在の状態に合わせた下塗り塗料の選択が重要になってきます。
下塗りという書き方を見積書などでは書く事も多いのですが、外壁塗装で考えても大きく分けるとシーラーと言われる下塗り材と、フィーラーと言われる下塗り材があります。
また、鉄部での塗装の場合、下塗りの多くは錆止め塗料という事になりますので、同じ下塗りと言っても違ってきます。
シーラーについて
シーラーと言われる下塗り材は、その多くが粘度の無い、一見 水のような物が多いです。
これは、下地に浸透して、弱くなっている下地を固めるという感じの物になります。
私が塗装屋をし始めた頃は、下塗りのこのシーラーに関しては溶剤(シンナー系)の物が一般的でした。
これは技術の問題もあるのだと思いますが、溶剤系のシーラーで無ければ下地との密着が悪いという感じだったからだと思います。
今では、外壁塗装に使われるシーラーも水性の物が主流になってきています。
水性の物の場合は、なによりも臭いが少ないという事があります。 それに、中塗り、上塗りを水性の物にする場合は、乾燥は必要ですが、同じ水性という事で密着は良いという事になると思います。
このシーラーは、窯業系サイディングの下塗りとして使われる事が今ではメインです。
窯業系サイディング材の場合は、逆にフィーラーと言われる膜厚の物を塗装すると、膨れなどの不具合が起きやすいので、表面の保護の意味での塗装を考えると、このシーラーをセンタうする事になると思います。
また、今では光触媒、フッ素樹脂など、一般の塗料の密着が非常に悪い、難付着材の場合は、同じ水性のシーラーであっても、2液エポキシ樹脂のシーラーを使う事が必要になってきます。
メーカーの方と話をしても、最近では高耐久のサイディング材が増えていて、この難付着材にも関わらず、一般のシーラーを使う事での不具合、クレームが多くなってきているようですので、キッチリと調べてからの塗装が必要になります。
フィーラーについて
フィーラーは、今では水性系の微弾性フィーラーが主流だと思います。
これは、シーラーと、ある意味での中塗りを兼ね備えているような下塗り材になります。 シーラーとしての下地への密着と、中塗りまではいかないまでも下地の調整という事になると思います。
ですので、非常に細かいひび割れなどや、表面が荒れ気味な外壁の場合は、下地を整えるという意味でもフィーラー(微弾性フィーラー)の塗装が選ばれるようになっています。
これは、モルタル外壁の住宅などに塗装するのがメインです。
また、下地が吹き付けタイルなどの場合で、そこまでの劣化が進んでいない場合は、微弾性フィーラーを使うパターンが多いです。
ただ、吹き付けの外壁でもリシン壁(細かい砂状)だったり、現在の塗膜の劣化が進んでいる場合は、微弾性フィーラーの塗装前にシーラーを塗装するのが必須になる場合もありますので、注意が必要になってきます。
劣化した外壁に微弾性フィーラーを塗装すると、フィーラー部分のみが剥がれるという事にもなり、下地の密着がされない事もありますので、注意が必要になってきます。
また、微弾性フィーラーの場合は、透湿性がありませんので、外壁部分から湿気を逃がすような石目調、石材を多く含むような塗料の場合は使うと剥がれ、膨れなどが起きるので、注意が必要です。
塗料名で言いますと、ベルアート、ジョリパットなどが、そのような外壁材になるので、微弾性フィーラーではなく、シーラーを使って下塗りを行うのが正解になります。
錆止めについて
鉄部の塗装での下塗りは錆止めになるのが普通だと思います。
今では、錆止めの成分が含まれているような上塗り材なども販売されているようですが、私としては、信用はしていません。
ですので、塗装業者の中には、工程を減らす目的で、そのような塗料を使われている会社もあるとは思いますが、やはり鉄部の下塗りは錆止め塗装と思っています。
錆止めに関しても外壁の塗装と同じく、下地との密着を重視しています。
その為、当社では2液性のエポキ樹脂錆止めをメインに使っています。 エポキシ樹脂は、下地(鉄など)との密着も良く、塗膜を厚くする事が可能ですので、お勧めの下塗り材だと思います。
錆止め塗料に関しては、少し前までは錆色、赤さび色が主流でしたが、今では、上塗りの色に合わせて、グレーの錆止め、白の錆止め、黒の錆止めなどもあります。
一般の住宅塗装では、白や黒の錆止めが使われる事が多いとは思います。
今回は下塗りに関して少し書かせてもらいました。
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