「折板屋根」についてご存じでしょうか?
折板屋根は工場や倉庫、プレハブなど比較的大きな建物に使用されているほか、カーポートや駐輪場などにも使用されています。
ここでは折板屋根について、種類や特性、メンテナンス方法などについて、ご紹介したいと思います。
◆折板屋根とは何か?
折板屋根とは、断面の構造に重点をおいて開発された屋根材で、0.6mm~1.2mm厚の鋼板を折り曲げて成形することで高い強度を持たせ、大型・長尺屋根に調和する意匠性、強度・経済性を備えています。
野地板などの下地材がいらず、梁・母屋に直性葺くことができるので、一般的な屋根材よりも工期が短くなります。
折板屋根には軽量で高耐久、施工の自由度が高い、工期が短く施工費用も安いといった特徴があります。
◆折板屋根の種類と特徴
折板屋根の種類は、一般的に使用されているのは次の2つです。
・はぜ締めタイプ
・重ねタイプ
それぞれの特徴について、ご紹介します。
☆はぜ締めタイプ
ボルトを使わず、タイトフレームの上に取り付けた金具を2枚の折板屋根で挟み、折り曲げ部分(はぜ)を締めて固定し、一体の屋根とする施工方法です。
ボルト穴がないため雨水が浸入しにくく、メンテナンスしやすいのが特徴です。
一般的に大型の工場や倉庫など、比較的広い施工面積で使われます。
☆重ねタイプ
タイトフレームの上に取り付けた緊定ボルトに2枚の金属屋根材を重ねて取り付け、ナットで締める施工方法です。
折板をラップさせるので断面の強度に優れているのが特徴です。
風が抜けるカーポートやひさしなどに使われます。
一般的な2種類のほかに、次の3種類もあります。
・嵌合タイプ
・二重葺きタイプ
・わん曲加工
それぞれの特徴をご紹介します。
☆嵌合タイプ
金属屋根材2枚を固定金具でタイトフレームに固定し、継ぎ目の上からボルトが出ないようキャップを取り付ける施工方法です。
表面にボルトが出ないので、外観の美観性に優れているのが特徴です。
☆二重葺きタイプ
二重にした金属屋根材の間に断熱材を挟んだ施工工法です。
室内温度の変化を防いで、騒音を遮断するのが特徴です。
☆わん曲加工
軒先に曲げる加工をする施工方法です。
雨風の吹き込みを防いだり、積もった雪やつららが自然に落ちるよう誘導して、軒先や外壁を保護することができるのが特徴です。
折板屋根の3つのメンテナンス方法
折板屋根の主なメンテナンス方法は次の3つです。
・屋根塗装
・屋根カバー工法
・葺き替え工事
折板屋根で雨漏りが起きる原因の多くは、ボルト部分のサビによるものです。
折板屋根には下地にあたる野地板ないため、雨漏りが起きた場合、雨は直接室内に浸入してしまいます。雨漏りを起こさないようにメンテナンスは欠かせません。
屋根塗装
重ねタイプの折板屋根は、ボルトが露出していてサビが進行していることが多いため、定期的な屋根塗装が有効です。
屋根カバー工法
雨漏りを起こしてしまった場合、屋根カバー工法でのメンテナンスがおすすめです。
断熱材を既存の屋根材と新規の屋根材の間に設置することで、断熱性や遮熱性を向上させることができます。
葺き替え工事
サビが進行して部分的に破損してしまった場合は、屋根葺き替え工事で全面改修を行うことができます。
葺き替え工事中は吹き抜け状態になるので、室内での作業はできなくなります。
折板屋根を使った屋根塗装の流れ
折板屋根の雨漏りを防ぐためには、定期的な屋根塗装で塗膜を保護することが大切です。
ここでは、折板屋根を使った屋根塗装の流れについてご紹介します。
【折板屋根の塗装の流れ】
1.足場仮設、メッシュシートの設置
折板屋根は、屋根の上を歩くことができる現場も多いですが、屋根の上が凹凸で足元が不安定であったり、高圧洗浄・吹き付け塗装の際の飛散防止を考えて、足場仮設とメッシュシートの設置が必要な場合がほとんどです。
2.高圧洗浄
折板屋根は凹凸があり、汚れがたまりやすい箇所があるため、高圧洗浄を入念に行う必要があります。塗膜剥がれやチョーキングをしっかり洗い流して乾燥させ、塗膜の密着性を高めます。
3.下地処理
ケレン作業でサビを削り落とし、サビの再発と拡大を防止します。
ボルトのまわりのサビが進行している場合は、シーリング補修で隙間をふさぐなどの処理を行います。
4.屋根塗装
塗装は下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りを行います。
折板屋根などの金属屋根の下塗りには、サビ止め機能の高い塗料を使い、サビの再発を防止します。
中塗り・上塗りには、耐久性に優れたシリコン系以上の塗料を使うと、塗装サイクルを延ばすことができるのでおすすめです。
屋根の表面は、太陽光を浴びることで非常に熱くなります。折板屋根には下地がないため、室内に熱が伝わりやすいので遮熱塗料や断熱塗料で塗装するのもおすすめです。
5.ボルトキャップの設置
折板屋根が重ねタイプの場合、ボルトが露出しているため劣化防止にキャップを取り付けます。
ボルトキャップは経年劣化で割れてしまったり、現場によっては施工時に取り付けられていないこともあります。
屋根塗装後にボルトキャップを設置して、ボルトの劣化・サビを防止します。
折板屋根は耐久性に優れているため、それほど頻繁なメンテナンスは必要ありませんが、正しい塗装メンテナンスを行うことで雨漏りや破損を防ぐことができます。
定期的に塗膜の劣化が見られないか、サビが発生していないかをチェックして、塗装が必要な場合は業者に依頼しましょう。
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