屋根の塗装方法と、注意した方が良いポイントに関して、塗装業者の私自身が書いてみます。。
屋根の塗装方法と言いましても、屋根には材質で考えても色々と屋根材があります。
今の戸建て住宅で最も多い、スレート瓦の屋根、板金屋根と言われる鉄製の屋根(この板金屋根に関しては、板金の形状で非常に種類があります)、また昔ながらの瓦屋根、セメントで作られたセメント瓦の屋根、また、一見、セメント瓦のように見えるけど、作り方が違う為に非常に注意が必要なモニエル瓦屋根。。
それらの種類によって、屋ねの塗装方法は違ってきます。
板金屋根の塗装方法
板金屋根の塗装方法は、板金の形状もありますが、ほぼ同じと考えて良いです。。
基本的には、出来る限り、キッチリと現在の屋根に浮いてきている錆びなどの除去が必須です。 これは板金屋根に関わらず、鉄製の物の塗装方法で重要な部分です。
錆がキッチリと落とされていない場合は、そこからまた錆が発生する事も多いです。
特に状態が悪い場合や、塗膜の劣化が酷くてチョーキング現象が出ている場合は高圧洗浄機で洗浄する事も良いかも知れませんが、完全に乾かしてからの塗装になります。
酷いチョーキング現象が起きている屋根の場合は、一度は塗装を行っている屋根と考える方が良いかも知れません。
塗装方法という事ではありませんが、板金屋根の場合は、状態によっては腐食してしまっている場合もあるので、コーキングや防水テープなどで酷い部分は補修を行う方が良いと思いますが、塗装の順番的には、錆止め塗装を行ってからの方がお薦めです。
また、板金の場合は、実は塗料の密着が悪い為に、塗装を行って数年経過すると、塗膜がベロベロと取れてしまうという場合も無いとは言えません。 これは、下地の研磨が不十分である可能性と、塗料が合っていないという場合が考えられます。
板金屋根への密着を考えると、錆止め塗料は変性エポキシ樹脂の錆止めを使う方が安心だと思います。
また、その中でも2液性で硬化するタイプの錆止め塗料を使う方が望ましいとは思います。
錆止めが完全に硬化、乾燥してから、上塗りを塗装するのですが、2回塗りがお薦めではあります。
当社の場合は、板金屋根の塗装仕様としては、2液性の変性エポキシ樹脂錆止めの上に、2液性のシリコン樹脂塗装というのが一般的な仕様となっています。 状況によっては、フッ素樹脂や、遮熱タイプの塗装を行う事も可能です。
最後に、今ではホームセンターなどで水性で鉄部に塗装出来る物もありますが、水性塗料は塗膜が分厚いのは良いのですが、逆に塗膜の間に雨水が浸入して、後々 錆の発生が多くなる場合もあるので、水性塗料での板金屋根塗装はお薦め出来ないと思います。
スレート瓦の塗装方法
スレート屋根に関して書きますが、後から各、セメント瓦、モニエル瓦の塗装方法とも、最初の下地処理は必至だし、同じ作業になります。
それは、高圧洗浄です。
屋根の場合は、紫外線、雨風にさらされているので、外壁面よりも、劣化が激しいです。
それと、屋根には劣化した塗膜、埃、ゴミ、砂などに苔が発生している場合が非常に多いです。 その為に、この高圧洗浄作業は必須です。
下地が汚れているという場合は、埃の上、苔の上に塗装を行う事になるので、必ずと言っていいほど剥がれます。
完全に乾燥した状態で、やっと塗装作業が始まります。
スレート屋根の場合は、多くが棟板金、谷板金と、板金部分があります。
これら板金部分は鉄製になる為に、ケレン、錆落とし作業を行って、錆止め塗装を行う事になります。
スレート屋根塗装と中塗り、上塗りの塗料は同じ物を使う場合もあるのですが、板金部分は、やはり錆止めが密着の観点からも行う必要があると当社は思っています。
鉄部分の錆止めが終わった後に、スレート屋根専用の下塗り材を塗装して、中塗り、上塗りという塗装順になります。
スレート屋根同士の重なり目が密着してしまっている状態の場合は、水の流れ道を作る目的でタスペーサーを挿入するのがお薦めです。
タスペーサーは、中塗り完了後に挿入というのが基本的な仕様になります。
当社は、タスペーサーの製造販売を行っているセイムのHPにも取り扱い業者として掲載されていますので、ご安心頂ければと思います。
ただ、全ての屋根にタスペーサーが必要というのは、非常に悪徳な営業トークだと思っています。
隙間がある屋根の状態や、タスペーサーを挿入する事で割れる可能性がある場合は、タスペーサーではなく、縁切作業を行う方が安全です。
スレート屋根の塗装に関しても、水性、溶剤という2種類がありますが、耐候性と、重なり目を塞ぐ可能性が高い水性の屋根塗料は当社では使っていません。 溶剤型の場合は、随分と耐候性もアップしますし、重なり目を塞ぐ事も少ないと思います。
セメント瓦屋根の塗装方法
下地処理に関しては、スレート屋根と同じです。
ただ、セメント瓦の屋根の場合は、板金部分はほぼ無いので、下地処理の後で塗装作業になります。
下塗りに関しては、下地の状態によって、吸い込ませる事が重要な為に、塗回数を増やすという事もあります。
また、セメント瓦の場合は、和瓦と同じように、銀が入るようなシルバー塗装も可能です。 但し、シルバーなど銀黒色などは吹付作業が必要なので、注意が必要です。
また、セメント瓦塗装時にタスペーサーの話をされた事もあるのですが、タスペーサーが必要な屋根はスレート瓦、薄形瓦のみです。 セメント瓦でタスペーサーの装着は必要ありません。
モニエル瓦の塗装方法
モニエル瓦に関しては、瓦の製造過程で、セメント瓦とは違いがあります。
他の屋根塗装に使う下塗り材では、密着しませんのでモニエル瓦の場合は、モニエル瓦専用の下塗り材が必要になります。
何でも同じ塗料という事ではないので、塗装前にキッチリと確認が必要とい事になります。
屋根塗装に関しては、DIYでの塗装をお考えの方も多いようですが、最初に書いた板金屋根に関しては可能かも知れませんが、スレート瓦やセメント瓦の場合は高圧洗浄が必須です。
ホームセンターで購入可能なケルヒャーなどの高圧洗浄機の圧では綺麗に下地を洗浄する事は難しいので、DIYでの屋根塗装はお薦め出来ません。
また、屋根のみの塗装なら、足場は不必要では?というご意見もあるかも知れませんが、高圧洗浄作業などは足場が無ければ綺麗に洗う事は不可能だと思います。
足場無しでの屋根塗装の場合はいい加減な塗装になる可能性が非常に高いので、塗装後に剥がれや捲れが多発する事も多いです。
真面目で、施主様の事を考える塗装業者は、足場無しでの屋根塗装などは行わないような気がします。。。
神戸市近隣での屋根塗装をお考えの方は、ぜひとも今井塗装にご連絡お願いいたします。
キッチリと確認させて頂き、塗装仕様のご説明をさせて頂く事になると思います。。
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