外壁塗装を成功させるのには「乾燥」という工程が大きく関わっています。
乾燥が不十分だと、美観を損ねたり、数年で塗料が剥がれたり、ヨレ・汚れが目立ち始めるなど、仕上がりに影響が出てしまいます。
それでは外壁塗装の塗料の乾燥時間はどのくらいかかるのでしょうか?
塗料の乾燥時間と乾燥するまでに気をつけたい4つのポイントについて、ご紹介します。
外壁塗装の塗料の乾燥時間
外壁塗装の塗料の乾燥時間は、気温が23℃前後で3~6時間が目安ですが、はっきりと「○時間」とは言えません。
塗料の乾燥時間は季節や天候、塗料の種類によって変動するからです。
塗料が乾燥するまでに気をつけたい4つのポイント
★乾燥したかを自分で確かめてはいけない
外壁塗装後、見た感じ乾いているように見えても、決して触ってはいけません。
外側が乾いているよう見えても、内部はまだ乾いていない可能性があるからです。塗料が完全に乾燥しているかは、素人が判断することは難しく、経験を積んだプロに判断をおまかせしましょう。
完全に乾燥していない段階で触ってしまうと、塗装の接地面がずれてしまって剥がれてしまう。。。という結果になってしまいます。
塗装がしっかり乾燥したか、気になって確かめたくなる気持ちはわかりますが、塗装が剥がれてしまうリスクが高くなるだけなので、自分で確かめるのはやめておきましょう。
★外作業はしない
外壁塗装の乾燥期間中に、庭の草刈りや洗車など、外での作業をしたい気持ちになるかもしれません。
しかし乾燥期間中は、その気持ちをグッとこらえましょう。
外での作業を行う際に、草や土が外壁に飛んでしまったり、洗車時の水が壁に飛び散るかもしれません。
これらのことは塗膜が剥がれる原因となってしまうので、塗料が完全に乾燥するまで外作業は控えましょう。
★外壁に物を立てかけない
外壁に傘や自転車など、ちょっとした物を立てかけることがあるかもしれませんが、塗装が完全に乾燥するまでは、外壁に物を立てかけないようにしましょう。
完全に乾燥していない状態で物を立てかけると、塗装が剥がれてしまったり、部分的にへこんでしまうことがあります。
特にビニール傘は注意です。ビニール部分に可塑剤が使われていて、水性弾性塗料の塗膜にくっつくと一体化しやすいため、傘を取る時に塗装が剥がれてしまうかもしれません。
外壁塗装を成功させるためにも、外壁に物を立てかけるのはやめましょう。
★業者に注意する点を確認しておく
外壁塗装の工事が始まる前に、業者から作業工程や工事期間中の注意点などが説明されると思います。
その際に、塗料が乾燥するまでの注意点もしっかりと確認しておきましょう。
業者からすると、外壁塗装の工事中は外壁に触らない、何かが当たるようなことはしない、といったことは当たり前のことだと思っているでしょうから、あえて乾燥するまでの注意点は説明しないことが多いです。
ですので、外壁塗装中は何をどう注意すればいいのか、乾燥するまでの注意点などを事前に確認しておくと安心です。
塗料が完全に乾燥するまでの3段階
塗料が完全に乾燥するまでには「指触乾燥・半硬化乾燥・硬化乾燥」の3段階があります。
●指触乾燥
塗装してから1~2時間の段階。指で少し触った程度では塗料がつかないが、内部が乾燥していないので重ね塗りできない状態。
●半硬化乾燥
塗装してから1日経ち、指でこすっても擦り跡がつかない段階。この状態になると重ね塗り可能。
●硬化乾燥
塗装してから一週間ほど経ち、塗装部分を強く押しても指紋がつかないくらい硬化している段階。内部もほとんど乾燥している状態。
硬化乾燥から2週間ほど経つと、内部の乾燥も終わり、完全乾燥となります。
外壁塗装の乾燥時間を守らない場合に起こり得るトラブル
塗料の乾燥時間の目安は3~6時間ですが、乾燥時間を十分に取っていないと、後にトラブルが起こる可能性があります。
乾燥時間を守らない場合に起こり得るトラブルについて、ご紹介します。
●塗装が数年で剥がれてくる
外壁塗装の耐用年数は、塗料の種類にもよりますが10年程度といわれています。
しかし乾燥時間を守らないと、塗装して2~3年ほどで剥がれてくることがあります。
剥がれを放置しておくと、雨漏りや腐食の原因となってしまうので、再塗装が必要になります。
●塗装のヨレ・ムラが発生する
乾燥時間が短いと、塗装がうまく定着せず浮き上がってしまい、ヨレ・ムラが発生してしまいます。
ヨレ・ムラが発生すると、建物の美観を損ねてしまいます。
●汚れがつきやすくなる
外壁塗装の機能を発揮させるには、乾燥時間をしっかり守らなくてはいけません。
完全乾燥状態になれば、水切れが良く、汚れもつきにくく、きれいな状態を長く保つことができます。
乾燥時間が短いと防水性能が落ち、汚れがつきやすくなってしまいます。
防水性能が落ちると水切れも悪いため、外壁にコケやカビ、藻が発生する原因になります。
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